東京の新たなランドマークとなる超高層複合タワー「虎ノ門ヒルズ」が6月11日の開業を控え、9日に内覧会を実施、その全貌を公開した。同施設は東京都が外国企業誘致を推進する「アジアヘッドクォーター特区」に位置する。
森ビル代表取締役社長・辻慎吾の記者会見で発表されたように、1から4階は商業ゾーンで、「虎ノ門 コーヒー」や「ファミマ!!」「スーラ NYC トーキョー」など、オフィスワーカーや近隣の住民が気軽に足を運べる飲食・サービス業態24店舗が出店。47から最上階・52階には日本初進出のラグジュアリーライフスタイルホテル「アンダーズ東京」が入居する。レジデンスフロアの住民はホテルのサービスを利用できるという、これまでにない取り組みも行う。
建物は地下を貫通する環状2号線の緩やかなカーブの形状に合わせて形成し、そこからシンボリックな外観を作り出した。地上には四季を通して自然を楽しめる芝生広場などのオープンスペースを設けており、今後子供向けのイベント等も企画。またカルチャーの発信地としての役割も担っていきたいとの思いから、随所に森美術館監修のアートを配置。いずれもアジアのアーティストの作品で、それぞれ虎ノ門ヒルズや東京のあるべき未来に思いを馳せ完成させたもの。
「虎ノ門ヒルズは、ここから虎ノ門・新橋・霞ヶ関エリアを変えていく”きっかけ”となるもので、表参道ヒルズや六本木ヒルズのような“商業施設”という位置づけではない。集客を募るといった場所でないため、物販テナントを入れておらず、商圏範囲や来場・売り上げ目標といったものも設定していない」と、森ビル広報者。また同施設はオフィスの拠点として国内外から様々な人が集う場所になるだろうと言い、2から26階のオフィスの入居も日本企業と外資系企業の半々の構成で、住居スペースにも外国人入居者が多くいると話した。
オープン前から話題の虎ノ門ヒルズキャラクター「トラのもん」は、人気キャラクター「ドラえもん」から連想する親しみやすさと未来のイメージにマッチすることからキャラクターを考案。詳細は未定だが、グッズ製作なども視野に入れていると話した。実物大のトラのもんには、2階のアトリウムで会うことができる。