来シーズンの“a la mode”は何か。14-15AWパリコレクションを振り返り、歴史的背景も踏まえ次にやってくるトレンドを読み解く。今回は幾何学パターン。
幾何学模様をひもとくと、19世紀末イギリスでウイリアム・モリスを中心に始まったアーツ&クラフツ運動、ヨーゼフ・ホフマンらが設立したウィーン工房やロシアンアバンギャルドなどが生み出した幾何学的なテキスタイル、それに続くバウハウスのプリントデザインに出合うことになる。60年代ニューヨークに花開いたオプアートへとつながっていく。後に幾何学模様はファッションシーンにたびたび登場することになる。
パターンといえば模様や柄を意味し、プリントと織りで表現することが多い。近年の素材開発と相まって、相容れなかった素材にプリントできるテクニックも開発され、伝統的な職人技を借りたこれまでにない視覚効果の高いパターンも誕生している。
14-15AWで注目したいパターンは、60年代にファッションやインテリアにまで影響を与えたオプアートのパターンと、加工された素材が生み出すグラフィカルな幾何学模様だ。素材や表現法の違いはあっても、視覚を刺激する遊びがポイントといえる。
詳細は写真キャプションに付記。写真は順に
「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」
「ヴァレンティノ(VALENTINO)」
「ミュウミュウ(Miu Miu)」
「サンローラン(SAINT LAURENT)」
「ケンゾー(KENZO)」
「イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)」
「ディオール(Dior)」
次は進化続けるクラッチバッグ。