巨大生命体“ストランドビースト”が長崎上陸!テオ・ヤンセン展開催

2014.10.08

「テオ・ヤンセン展―砂丘の生命体―」が、10月9日から12月7日まで長崎美術館で開催される。

オランダアーティストのテオ・ヤンセンは、1990 年よりプラスチックチューブを用いた作品「ストランドビースト」の制作を開始。ストランドビーストとは、オランダ語で“砂浜”の“Strand”と“生命体”の“Beest”の2語をつなげたテオ・ヤンセン自身による造語で、日語では“砂浜の生物”を意味する。

コンピューター上の仮想生物として誕生した同作品は、生き残りを賭け様々な進化を遂げた。当初は1本の線の形であったが、現在は「胃袋(=プラスチックボトル)」「感覚官(=感知器)」「神経細胞(=チューブと弁)」「脳(=計器)」までをも備え、砂の上をスムーズに移動したり、風に飛ばされないため、波に飲まれないための能力などを身に付けてきた。

同展では、そのビーストの初期作品「アニマリス・ヴァルガリス」を始めとする全15 体や関連資料がそろい、この新種の生物の進化の過程や全貌を見せる。それに加え、新作「アニマリス・プラウデンツ・ヴェーラ 2 世」も世界初披露。この新作は400 年に及ぶ長崎とオランダの友好の歴史をオマージュし同展のためだけに作り上げたもので、当時の帆船をモチーフとし、日本語では“はためく帆”を意味する。会期中、毎日1時間ごとに作品を動かすデモンストレーションも行われる。更に関連企画として、10月12日13時30分にはヤンセン本人が来館しアーティストトークを、10月9日から13日の期間はサイン会を実施する予定だ。

1948 年、オランダ・スフェベニンゲンに生まれたテオ・ヤンセン。デルフト工科大学で物理学を専攻後、1975年に画家へ転向した。2009 年にはベルギー・ブリュッセルにて開催された「第1回エコー・フェスティバル」にて、UNEP(国連環境計画)より「エコー・アワード」を授与。これまでに、東京お台場日本科学未来館の他、韓国台湾、アルゼンチン、ウルグアイ、フランスロシアなど世界各国で個展を開催している。


イベント情報】
テオ・ヤンセン展―砂丘の生命体―
会場:長崎県美術館 企画展示室
住所:長崎県長崎市出島町2-1
期間:10月9日から12月7日
時間:10:00から20:00(最終入場19:30)
休館日:10月14日、27日、11月10日、25日
入場料:一般1,200円 70歳以上・大学生・高校生1,000円 小中学生700円 小学生未満無料
編集部
  • 長崎展のために帆船をイメージした新作を制作中のテオ・ヤンセン
ページトップへ