写真家・笠原秀信がヨーロッパ周遊旅行の途中で切り取ったランドスケープ「THE ROAD」の第9弾・フランス・モンサンミッシェル編をお届けします。
モンサンミッシェルの歴史は、はるか昔まで遡ります。ある時、司教・聖オーベルが大天使ミカエルのお告げに従い小さな礼拝堂を建築したのがすべての始まりです。最初は小さな建物でしたが、11世紀にはロマネスク様式の修道院、13世紀にはゴシック様式のラメルベイユが建築されました。モンサンミッシェルがあるサン・マロ湾は潮の干満差が激しく、かつては多くの巡礼者が波に飲まれ命を落としたといわれています。1979年にはモンサンミッシェルとその湾が世界遺産に登録されました。
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ノルマンディー地方南部・ブルターニュとの境に近いサン・マロ湾はヨーロッパでも潮の干満の差が最も激しい所として知られる。潮の満ち引きの差は15メートル以上ある。このため、湾の南東部に位置する修道院が築かれた岩でできた小島はかつては満ち潮の時には海に浮かび、引き潮の時には自然に現れる陸橋で陸と繋がっていた(タイダル・アイランド)。島の入口には潮の干満時刻を示した表示があり、満潮時には浜に降りないようにと記されている。最も大きい潮が押し寄せるのは満月と新月の28-36時間後といわれており、引き潮により沖合い18kmまで引いた潮が、猛烈な速度で押し寄せる。このためかつては多くの巡礼者が潮に飲まれて命を落としたといい、「モン・サン=ミシェルに行くなら、遺書を置いて行け」という言い伝えがあった。
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王の門
モンサンミッシェル内にある門の中でも特に見どころなのがここ。門の前にある橋を鎖で繋ぎ、敵が押しかけてきた際に橋を釣り上げて侵入を防ぐ役割を果たしていました。
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グランド・リュ
モンサンミッシェルのメインストリート。細い道脇にはレストランやお土産ショップがずらりと立ち並んでいます。
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ラ・メール・プラール
1888年に宿屋として創業された長い歴史を持つ名店です。その昔、遠い遠い地から巡礼でやってきた人のお腹を満足させる為に考案された、栄養満点の料理だったそうです。
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サンピエール教会
教会の入り口には、百年戦争で名を残しているジャンヌ・ダルクの像があります。教会内部には大天使ミカエルがまつられており、美しいステンドガラスも見どころです。
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長い階段が続きます。
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大階段の途中にある雨水を溜める水槽。昔は井戸があったそうですが、今は枯れたそうです。
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モンサンミッシェル 干潟
この干潟を含めて世界遺産に登録されています。モンサンミッシェル湾(サンマロ湾)はその潮位が15メートルにも変わり、干潮時には広大な干潟を形成します。
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西のテラスから撮影
干潟を歩くツアーもあります
大天使ミカエル
モン・サン・ミッシェルの歴史を語る上で、大天使ミカエルの存在を無視することはできません。神秘の島の名前にある「サン・ミッシェル」とはフランス語で大天使ミカエルのことを指します。島の至るところに色々な表情で描かれた大天使ミカエルの姿があります。
屋根の先端に黄金のミカエル像があります
修道院附属の教会
存在感のある堅固な佇まいはまるで砦のよう。ゴシック様式だけでなく、様々な建築様式が入り混じった独特の造りになっています。
パイプオルガンが高らかに鳴り響く教会のゴシック様式の内陣
祭壇脇にある聖ミカエルの像。15世紀に作られたもので、魂の重さを量っている
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ラ・メルヴェイユ
その装飾の美しさからメルヴェイユ(驚異)と呼ばれる3層構造の居住空間。特にゴシック様式の回廊に囲まれた中庭は圧巻です。
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礼拝と瞑想の場。
修道僧たちの瞑想の場。二重に立つ円柱をわずかにずらすことで、柱が延々と続くような錯覚を起こさせる細工がしてある。
聖エティエンヌ礼拝堂
死者のための礼拝堂。19世紀まで死者の安置所だったチャペル。祭壇に向かって左手の壁には、キリストの亡骸を抱く聖母マリアの像「ピエタ」が置かれる。祭壇の下の「ΑΩ」の文字は永遠を表している。
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修道僧の遊歩道
11世紀から13世紀に天井の建築様式がロマネスクからゴシックへと移行。19世紀に遊歩道と名付けられたが、何のための部屋だったか解明されていない。修道士たちが、疲れを癒そうと散歩していた部屋だと考えられている。
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庭園
外壁
外周
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外周
外周
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[世界遺産の旅]「Mont Saint Michel」Photography by Hidenobu Kasahara
https://youtu.be/-1AuT0RNXko
コロナ流行りで世の中のリモート化が急速に進んだ一方、誰かとの他愛もない会話だったり、道端の花を愛でる時間だったり、アナログとして大事にしなければならないものが確かにある。そんな思いが交錯するかのような道と人々と街が織りなすストーリー「THE ROAD」。
静かで温かな空気感をとらえる笠原秀信のアートのようなフォトグラフィーに、とくと注目したい。
過去と現在、そして未来を見つめながら、私たちの道はまだまだ続いていく。
「THE ROAD 」by Hidenobu Kasahara
https://hidenobu.com/the_road/
photo : Hidenobu Kasahara
THE ROAD 掲載中の写真を下記HPにて販売開始をいたしました。
https://www.pick-up-design.com/
第9弾の舞台は、世界遺産 モンサンミッシェル
モンサンミッシェルの歴史は、はるか昔まで遡ります。ある時、司教・聖オーベルが大天使ミカエルのお告げに従い小さな礼拝堂を建築したのがすべての始まりです。最初は小さな建物でしたが、11世紀にはロマネスク様式の修道院、13世紀にはゴシック様式のラメルベイユが建築されました。モンサンミッシェルがあるサン・マロ湾は潮の干満差が激しく、かつては多くの巡礼者が波に飲まれ命を落としたといわれています。1979年にはモンサンミッシェルとその湾が世界遺産に登録されました。
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モン・サン=ミシェル(Mont Saint-Michel)はサン・マロ湾上に浮かぶ小島、及びその上にそびえる修道院
ノルマンディー地方南部・ブルターニュとの境に近いサン・マロ湾はヨーロッパでも潮の干満の差が最も激しい所として知られる。潮の満ち引きの差は15メートル以上ある。このため、湾の南東部に位置する修道院が築かれた岩でできた小島はかつては満ち潮の時には海に浮かび、引き潮の時には自然に現れる陸橋で陸と繋がっていた(タイダル・アイランド)。島の入口には潮の干満時刻を示した表示があり、満潮時には浜に降りないようにと記されている。最も大きい潮が押し寄せるのは満月と新月の28-36時間後といわれており、引き潮により沖合い18kmまで引いた潮が、猛烈な速度で押し寄せる。このためかつては多くの巡礼者が潮に飲まれて命を落としたといい、「モン・サン=ミシェルに行くなら、遺書を置いて行け」という言い伝えがあった。
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王の門
モンサンミッシェル内にある門の中でも特に見どころなのがここ。門の前にある橋を鎖で繋ぎ、敵が押しかけてきた際に橋を釣り上げて侵入を防ぐ役割を果たしていました。
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グランド・リュ
モンサンミッシェルのメインストリート。細い道脇にはレストランやお土産ショップがずらりと立ち並んでいます。
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ラ・メール・プラール
1888年に宿屋として創業された長い歴史を持つ名店です。その昔、遠い遠い地から巡礼でやってきた人のお腹を満足させる為に考案された、栄養満点の料理だったそうです。
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サンピエール教会
教会の入り口には、百年戦争で名を残しているジャンヌ・ダルクの像があります。教会内部には大天使ミカエルがまつられており、美しいステンドガラスも見どころです。
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長い階段が続きます。
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大階段の途中にある雨水を溜める水槽。昔は井戸があったそうですが、今は枯れたそうです。
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モンサンミッシェル 干潟
この干潟を含めて世界遺産に登録されています。モンサンミッシェル湾(サンマロ湾)はその潮位が15メートルにも変わり、干潮時には広大な干潟を形成します。
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大天使ミカエル
モン・サン・ミッシェルの歴史を語る上で、大天使ミカエルの存在を無視することはできません。神秘の島の名前にある「サン・ミッシェル」とはフランス語で大天使ミカエルのことを指します。島の至るところに色々な表情で描かれた大天使ミカエルの姿があります。
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修道院附属の教会
存在感のある堅固な佇まいはまるで砦のよう。ゴシック様式だけでなく、様々な建築様式が入り混じった独特の造りになっています。
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ラ・メルヴェイユ
その装飾の美しさからメルヴェイユ(驚異)と呼ばれる3層構造の居住空間。特にゴシック様式の回廊に囲まれた中庭は圧巻です。
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礼拝と瞑想の場。
修道僧たちの瞑想の場。二重に立つ円柱をわずかにずらすことで、柱が延々と続くような錯覚を起こさせる細工がしてある。
聖エティエンヌ礼拝堂
死者のための礼拝堂。19世紀まで死者の安置所だったチャペル。祭壇に向かって左手の壁には、キリストの亡骸を抱く聖母マリアの像「ピエタ」が置かれる。祭壇の下の「ΑΩ」の文字は永遠を表している。
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修道僧の遊歩道
11世紀から13世紀に天井の建築様式がロマネスクからゴシックへと移行。19世紀に遊歩道と名付けられたが、何のための部屋だったか解明されていない。修道士たちが、疲れを癒そうと散歩していた部屋だと考えられている。
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[世界遺産の旅]「Mont Saint Michel」Photography by Hidenobu Kasahara
https://youtu.be/-1AuT0RNXko
コロナ流行りで世の中のリモート化が急速に進んだ一方、誰かとの他愛もない会話だったり、道端の花を愛でる時間だったり、アナログとして大事にしなければならないものが確かにある。そんな思いが交錯するかのような道と人々と街が織りなすストーリー「THE ROAD」。
静かで温かな空気感をとらえる笠原秀信のアートのようなフォトグラフィーに、とくと注目したい。
過去と現在、そして未来を見つめながら、私たちの道はまだまだ続いていく。
「THE ROAD 」by Hidenobu Kasahara
https://hidenobu.com/the_road/
photo : Hidenobu Kasahara
THE ROAD 掲載中の写真を下記HPにて販売開始をいたしました。
https://www.pick-up-design.com/