グラン・パレの昔の馬車置き場で、現在は駐車場になっているスペースで15SSメンズコレクションのショーを開催した「ドリス ヴァン ノッテン(Dries Van Noten)」。
バレエダンサーのロドルフ・ヌレエフ(Rudolf Nureyev)と、振り付け師のアンヌ・テレーザ・ドゥ・ケースマイケル(Anne Teresa De Keersmaeker)、また、ケン・ラッセル(Ken Russell)監督の『ヴァレンティノ』など、バレエから着想を得た。
そのアンヌ・テレーザ・ドゥ・ケースマイケル作品のために作られた、短いドラム音が繰り返し流れているような音楽が鳴る中登場したのは、ヌーディーなインナーを合わせたモデル達。ルックによってはホルスター(ガンホルダー)のようなデコレーションが組み合わされ、ハードなイメージに。プリントモチーフとして登場したRのゴシック体は、ファッションイラストレーターのリチャード・へインズ(Richard Haines)とのコラボレーションで生まれたもの。
中央アジア出身のヌレエフを髣髴とさせる、ガウンスタイルの衣装が様々なルックに引用されていた。フェミニンでシックなドリス ヴァン ノッテンのイメージを良い意味で覆す、力強く男性的なコレクションだった。