18日から11月4日まで、デザインイベント「東京ミッドタウン・デザインタッチ2013(Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2013)」が開催されている。
毎年、大型複合施設・東京ミッドタウンの各所で様々なデザインやアート、コラボレーション企画が展開する本イベントの今年のテーマは、「デザインを、探しに行こう」。訪れた人々が、デザインハンターとなって、日常に潜む様々なデザインを探し、触れて、楽しめるコンテンツが実施される。
メインコンテンツの一つが、若手建築家・藤村龍至が設計した「ミッドパーク・ダンジョン」。東京ミッドタウン内に広がる芝生広場で、資材運搬などに用いられる木製のパレットを組み合わせた“迷路”が迎える。藤村氏は、「『デザインを、探しに行こう』というテーマをもとに、ゲーム中のダンジョンのような場所を巡って、子供だけでなく、大人も楽しめるものをつくろうと考えた」と話す。
東京ミッドタウンは、マンハッタンのグリッド状の都市をモデルに計画されたもので、そのグリッドを意識して迷路が構成された。「木製パレットの隙間から反対側が透けて見えて、でも回り道しないとそこへは行けないという感覚が、現代の都市を表している」(藤村氏)。
迷路内には、四つの「体験スクエア」が設けられた。アイコンとなるハート型のオブジェ、都市のインフラをイメージした土管、公園のように緑のネットで覆われたエリアがあり、バブル時代のとある建築をモチーフにした構造物からは、定期的に無数のシャボン玉が吹き出される。そして、それら体験スクエアを抜けると、シンボリックな「ミッドパーク摩天楼」がそびえる。「迷路を訪れた人々が、東京ミッドタウンのできた背景やストーリーを知るきっかけにもなればいい」(藤村氏)。
同じくミッドパークでは、子供から大人まで参加できる全19種の「ミッドパーク・ワークショップ」を開催予定。多くの人がデザイン、アートに触れる屋外型クリエーティブワークショップの場が設けられている。
ガレリア地下1階では、初めての試みとなる「サローネ・イン・ロッポンギ(Salone in Roppongi)」を開催。世界で活躍するデザイナー、ネンド(nendo)の佐藤オオキが、今年初めにストックホルムの国際家具見本市で手掛けたインスタレーション空間を、ミッドタウンのアトリウムに展示。雪山をイメージした白いプラスチック製のオブジェが連なるスペースに、同じく佐藤デザインの家具が展示された。
その他、遊歩道沿いに石を用いたさまざまなアートオブジェが並ぶ展示「JAGDA Kasama/Kawara/INADA Stone 」や、ミッドタウン内のショップと連動した企画などが各所で行われ、また、「グッドデザイン賞」の受賞作を展示する「グッドデザインエキシビション2013」も同時開催されるなど、秋のデザインイベントウイークを彩る多様なコンテンツが用意されている。
【イベント情報】
「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2013」
場所:東京ミッドタウン
住所:東京都港区赤坂9-7-1
会期:11月4日まで