1月30日、ミキモトが養殖真珠発明120周年を記念したクラウン「ミキモト パールクラウン “ドリーム&パールズ(DREAMS&PEARLS)”-12の真珠と夢-」のお披露目発表を東京・銀座のミキモト本店にて開いた。発表会場ではモデルが着用し、ウオーキングを披露した。
構想を含め約2年の歳月をかけて完成したクラウンは、120周年のテーマ「ドリーム&パールズ‐時を超えて、輝きを紡ぐ-」より着想し、12輪の夢の花をイメージして製作された。真珠のオリジネーターならではの調達力を駆使し、福岡県相島(あいのしま)で採れた10.75ミリ大のアコヤ真珠、天然メロ真珠、天然コンク真珠など稀少なパール計5種類を花の中心に据えたことに加え、3,400個もののダイアモンドを花弁や葉にセットした絢爛豪華な仕様だ。
デザインは左右非対称かつ花を前後に配置することにより、遠目に見た際のインパクトを強化。一方で、ミキモトが1908年より30年間発行したジュエリーカタログ「真珠」の表紙をモチーフにコンク真珠で花を製作するなど、近くで眺めると発見できる細かなこだわりも見せる。
クラウンの花々12輪は、特別な器具を使わずに手作業での取り外しが可能。付属の台座などと組み合わせることで、ネックレスやリング、イヤリング、ジュエリーアイテムとしては珍しいベルトなど11通りのスタイルで楽しめる。「クラウンで使うときにはハーモニーを奏で、単品でも真珠の色が生きるデザインを心掛けた」と、デザイナーの品川紀美氏。
「クラフトマンと協議を重ねたことにより、美しさと機能性という相反する要素を兼ね備えたクラウンが誕生した」と語る。会場では観衆の目前で取り外し作業が実演され、ネックレスやブローチ、イヤリングとなったクラウンを身に着けたモデルが登場した。
製作を担ったミキモト装身具は、機能を内蔵しつつ強度が保てる最小のサイズを探すため、試作と検証を繰り返したという。クラウン時には裏側も見えるので、どの方向から見ても美しくあるよう花や茎のデザインを本物の植物に近付け、また接続機能を内蔵するために、花の萼(がく)を製作することをクラフト側が提案。「クラウンは、ミキモトとミキモト装身具の集大成」と、ミキモト装身具の臼倉信吾氏は自負する。技術の伝承を目的として、クラウン製作にはベテランから若手まで幅広い層のクラフトマンが携わった。
「ミキモト パールクラウン “DREAM&PEARLS”」は、2013年2月8日より銀座本店から一般無料公開をスタート。順次ミキモト直営店で公開される。
【ミキモト パールクラウン “DREAMS&PEARLS”】公開日程
2月8日から17日:ミキモト銀座本店4階
2月21日から28日:ミキモト名古屋店地下1階
3月12日から17日:ミキモトブティック1階(MIKIMOTO Ginza 2内)
3月19日から26日:ミキモト梅田店1階