グッチは、デジタルコラボレーションプロジェクトの第2弾「#GucciGram Tian」を3月9日より実施。
同プロジェクトは、世界中のオンラインイラストレーターやイメージメーカーが「GGブルームス」と「GGカレイド」のふたつのパターンを用いてアート作品を制作したデジタルコラボレーションプロジェクト「#GucciGram」に続くもの。第2弾となる今回は新しいパターン「Tian」をもとに、同様の企画を実施。今回のベースとなる同パターンは、10世紀の中国の花鳥画をもとに楽園のような情景を表現したもの。花々や木々を背景に、ハミングバードや蝶などがカリグラフィーのように繊細なラインで描き出されている。
アーティストのツァオ・フェイ(曹斐)は、荒廃した都会の景観に「Tian」パターンを用いたスリッポンを置くことで、何世紀もの伝統が息づく花鳥図と工業化した現代の中国とを対比してみせる。インドネシアのファジャール・P・ドミンゴ(Fajar P. Domingo)は、オリジナルの「Tian」プリントから一部を切り抜き、広大な自然とモノクロ写真の女性をコラージュすることによって女性によって解放された「Tian」パターンが大自然を覆い尽そうとする様を表現した。日本人フォトグラファーの羽坂譲人は、東京の高層ビル群全体を滝のように流れるフローラルパターンが覆う様を表現し、「Tian」が世の中に流れ出したその行く末を作品にしている。
本プロジェクトに参加しているのは、Tianパターンのルーツであるアジアのアーティスト。また、Tianのデザインはノスタルジアを喚起させ、西洋のオリエンタリズムや18世紀のシノワズリへの回帰をも想起させる。
なお、これらのアート作品はマイクロサイト(gucci.com/guccigram-tian)にて紹介。ブルックリン在住のテクノロジー&カルチャーライターのカイル・チャイカ(Kyle Chayka)によるイントロダクションはじめ、様々な執筆者による作品のレビューも掲載されている。その他、グッチのソーシャルメディアや公式サイト、各アーティストのInstagramでも紹介されている。