パリのメンズファッションウィークで発表された「メゾン・マルタン・マルジェラ（MAISON MARTIN MARGIELA）」の2013-14年秋冬コレクション。

ひとつめのテーマは「ジェスチャーの研究（A STUDY IN MOVEMENT）」。2013年春夏のウィメンズコレクションと同じテーマを、メンズで表現している。

ボタンをサイドにつけることで、アシンメトリックなシルエットを作り出したジャケットやコートは、寒いときにアウターのフロントをしっかりと閉じて体を覆うジェスチャーをデザインに落とし込んだもの。複数の折り目や重ねられた襟は、風をよけるために襟を立てるときのジェスチャーから。

クラシックなダブルの2ピーススーツに見せかけたトロンプルイユのジャンプスーツは、ショルダーラインを前下がりに付け替えることで、フロントスタイルに曲線をもたらしている。S字シェイプの縫製も人体構造を意識したグラフィックなラインを描く。

ビーバー、ラビット、ヌートリア、ムートンの4種類のファーを継ぎ合せたラグジュアリーなダッフルコートも登場した。

もうひとつのキーワードは「AN EXAGGERATED SILHOUETTE (誇張されたシルエット)」。エキストラワイドの”合気道”パンツには、クラシックなタートルネックのニットやレザーのバイカージャケットを組み合わせている。ニット帽をランダムに継ぎ合せたショールカラーのパッチワークニットに引き続き、最後は「Mad Max」がテーマの戦士のスタイル。レザージャケット、レザーポンチョ、レースアップのレザーパンツは、ヴィンテージのボンバージャケットや様々な種類のファーをパッチワークし、ダイナミックなシルエットを形成している。