様々な場面で活躍する女性達の“輝き”の理由に迫る連載インタビュー企画。第11回目は、弱冠30歳にしてパレスホテル東京のショコラティエールに就任した小林美貴さんが登場。
インタビュー当日は、この日のために特別に作品を製作してもらいました。ショコラで出来た箱の中には、パールのショコラが敷き詰められ、その上にまるでジュエリーのようにボンボンショコラが並んでいました。
――この日のためにお作りくださった作品、これはすべてショコラで出来ているのですか?
はい。箱の壁面や蓋もすべてショコラで出来ていて、食べることが出来ます。パールは、パフをショコラでコーティングし、ラメパウダーをまぶしてあります。ココナッツとアーモンド入りのプラリネ「ココ・プラリネ」、レモンとライムのリキュールを使った「シトロン・ヴェール」、ピスタチオのペースト入り「ピスタチオ」、塩キャラメル風味の「キャラメル・サレ」、ウイスキー「響」の17年物を使った「ヒビキ」など人気のボンボンショコラを並べました。
――この作品は販売されているのしょうか?
ボンボンショコラは「ショコラアソート」としてパレスホテル東京内の「スイーツ&デリ」にて販売を行っております。箱に入った作品としてはお店で通常販売は行っておりませんが、オーダーをいただいたお客様へ特別にお作りすることがあります。
――千代紙のようなこの作品もショコラ?
これは「千代ちょこ」というプレート型のショコラです。日本の伝統美からインスピレーションを得て、江戸千代紙や着物、浴衣に使われる伝統的な模様を1枚1枚に丁寧にプリントして仕上げています。それぞれ味が違うんですよ。歌舞伎のモチーフがプリントされた赤いショコラはカカオ70%で深い苦味と香りを感じられます。ピンクの桜模様がプリントされたショコラは、ミルクジャム風味の甘さを引き立てるようカカオを36%配合しています。他にも、ローストナッツの香り漂うショコラ、甘さを抑えたホワイトショコラなど全6枚が一箱になっています。外国人の方へのギフトとしても喜ばれています。
――見ても、食べてもおいしいショコラ!素敵ですね。ポリフェノールなどを含むショコラは身体に良いと言われますが、実感されますか?
ショコラを食べると皆が笑顔になりますよね。だからショコラには幸せになる成分が入っているのでは、と思ってしまいます。チョコレートパックがあるくらいなので、美容にも効果があるのではないでしょうか。
――そろそろクリスマス。パレスホテル東京ではクリスマスケーキも毎年人気だそうですね。
12月20日から25日までクリスマスケーキの販売を行っており、現在予約を受け付け中です。個人的なおすすめは「エモーション」と「ボネ・ド・ペール・ノエル」いうケーキです。真っ赤なサンタ帽の形をしたボネ・ド・ペール・ノエルは、サンタの赤い帽子を取ると中からサンタの彫刻のようなショコラが現れるチーズケーキ。エモーションは、ホワイトチョコレート製のギフトボックス入りで、箱を開けると、ショコラのシュークリームで出来たクリスマスツリーが現れるんです。ボックスをラッピングしているリボンまでショコラで出来ています。
インパクトあるこれらのケーキは、開けて驚きを与える、食べて笑顔になれるという、お子様から大人の方まで楽しめるケーキです。ホームパーティーなどでもきっと盛り上がって頂けると思います。今年も皆さんに素敵なクリスマスを過ごしてほしいと思っています。
――ちなみに、今年のクリスマスの過ごし方は?
クリスマスは繁忙期なので、いつも働いています。華やかなものを作り、素敵な時間を演出することが仕事なので、今年も頑張りたいと思います。
【小林美貴プロフィール】
1983年、栃木県生まれ。国際製菓専門学校卒業。2003年エーデルワイス ヴィタメール入社。06年に渡仏し、リヨンのフランソワ・ジメネーズでショコラの修行をする。帰国後、09年ロッテのシャルロッテチョコレート開業にシェフ・ショコラティエール携わる。11年、野口入社。12年、パレスホテル入社。ショコラティエールとして、パレスホテル東京で提供するすべてのショコラを監修する。作品は、パレスホテル東京内の「スイーツ&デリ」にて、通年購入が可能。