生誕100年、森英恵の創造力に迫る。国立新美術館で没後初の大規模展覧会「ヴァイタル・タイプ」開催へ

開催日:2026.04.15-07.06
2025.09.19
ファッションデザイナー・森英恵(1926–2022)の生誕100年を記念し、没後初となる大規模展覧会「生誕100年 森英恵 ヴァイタル・タイプ」が、2026年春、国立新美術館東京六本木)にて開催されます。

「蝶のドレス」に象徴される華やかなデザインで世界を魅了し、日のファッション界を国際舞台へと押し上げた森英恵。その功績を改めてひもとく本展は、約400点に及ぶ衣装やデザイン資料、初公開となる織見本や原画を一堂に集め、彼女の創造力の核心に迫ります。



世界を舞台にした軌跡
森は1950年代、映画衣装の制作からキャリアを出発。1961年には「ヴァイタル・タイプ」という独自のファッション哲学を提唱し、女性の生き方や時代性を装いに重ねました。1965年にニューヨークコレクションに参加し、1977年にはアジア人として初めてパリオートクチュール協会の正会員に認められるなど、日本人デザイナーとして先駆的な存在となりました。



展示の見どころ
会場には、国際的に高く評価されたイブニングドレスや舞台衣装のほか、森が愛用した西陣織や長浜縮緬といった日本の伝統織物を用いたクリエーションも登場。伝統技術とモードを融合させたアプローチは、現代においても新鮮な驚きを与えます。さらに、雑誌テレビ番組「ファッション通信」などを通じて情報発信者として活動した側面にも光が当てられ、単なるデザイナーにとどまらない森の多面的な足跡を体感できます。



都市と文化が交わる舞台で
会場となる国立新美術館は、柱のない大空間を活かした展示空間が特徴。西洋と東洋、日本文化と都市文化の交錯をテーマにした森の作品を紹介する舞台として、この上ない環境です。ニューヨークのメトロポリタン美術館所蔵作品も展示され、国際的な文化交流の場となる点も注目です。



世代を超えて受け継がれる精神
孫にあたる森泉、森星も本展開催に寄せてコメントを発表。森泉さんは「祖母の作品を通じて多くの人に夢を与え続けてきた姿に誇りを感じています」と語り、森星さんも「森英恵という存在から受け継いだ美意識を次の世代へとつなげていきたい」とコメントを寄せ、祖母から受け継いだ感性や生き方が、次世代の表現者に息づいていることを伝えています。森英恵という存在が、家族の枠を超え、日本のファッション全体に大きな影響を与え続けていることを改めて感じさせます。



【開催概要】
展覧会名:生誕100年 森英恵 ヴァイタル・タイプ
会期:2026年4月15日(水)~7月6日(月)
休館日:毎週火曜日(ただし、5月5日(火・祝)は開館)
開館時間:10:00~18:00 ※毎週金・土曜日は20:00まで ※入場は閉館の30分前まで
会場:国立新美術館 企画展示室1E(東京・六本木)
       〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
主催:国立新美術館、森英恵展実行委員会
特別協力:森英恵事務所
企画協力:島根県立石見美術館
観覧料(税込):
(前売券)一般:2,000円 大学生:1,600円 高校生:1,200円
(当日券)一般:2,200円 大学生:1,800円 高校生:1,400円
※中学生以下は入場無料
※障害者手帳をご持参の方(付添の方1名を含む)は入場無料
※チケット販売情報は後日発表予定



お問い合わせ:
050-5541-8600(ハローダイヤル)
国立新美術館HP:https://nact.jp

編集部
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