パリファッションウィークで発表された「ドリス・ヴァン・ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」の13-14AWコレクション。会場はオテル・ド・ヴィーユ(パリ市庁舎)。
フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースによる、1935年公開のミュージカル映画『トップハット(TOP HAT)』をイメージソースに、「ジャンルの融合」「男性と女性」がキーワード。ボーイフレンドのワードローブから借りてきたようなジャケットやニット、シャツなどマニッシュなアイテムにはビジューや花模様の美しい刺繍など女性的な装飾が施された。色あせた壁紙をイメージした花柄や、英国のカレッジ風ストライプの生地、プリンスオブウェールズチェックなど、クラシックなムードの素材を使い、シルエットのベースはテーラード。
黒やグレーなどシックなカラーパレットが続いた後、チークダンスをイメージした、ラズベリーレッドやカナリアイエローののドレスが加わり、鮮やかなコントラストを見せた。体の動きに合わせて軽やかに舞うフェザーやフリンジ、クリスタル刺繍の輝きが華やかさを強調する。
ショー翌日から開かれた展示会には、日本をはじめ、世界各国からバイヤーやジャーナリストが詰めかけ、「美しい上に、着てみたいと思える、確実に売れる服」「今の時代感を絶妙に捉えている」と高く評価する声が聞かれた。