映画監督のヴィム・ヴェンダース(Wim Wenders)は1945年8月14日生まれ。ドイツ・デュッセルドルフ出身。
学生時代は医学や哲学、彫刻などを学び、1967年からはミュンヘン大学で本格的に映画を学んだ。在学中は短編映画の撮影やニュース週刊誌『デア・シュピゲール』の映画批評などを担当。卒業制作で初の長編映画『都市の夏』を発表。その後『都会のアリス』『まわり道』『さすらい』のロードムービー3部作を制作して、ドイツ国内外で高い評価を得る。
フランシス・フォード・コッポラ(Francis Ford Coppola)監督からの誘いでハリウッドに進出するが、環境に慣れず苦労したという。そんな中完成させた81年の『ことの次第』でヴェネチア国際映画祭金獅子賞を受賞。84年には『パリ、テキサス』でカンヌ国際映画祭パルムドールと英アカデミー賞最優秀監督賞に輝く。また、87年『ベルリン/天使の詩』ではカンヌ国際映画祭監督賞を獲得した。
ドキュメンタリー映画の非常に評価が高く、89年のファッションデザイナー・山本耀司を追った作品『都市とモードのビデオノート』では、87年秋のパリから88年秋のコレクション発表時までの約1年をフィルムに収めた。また、2011年公開の振付家、ピナ・パウシュを扱った『Pina/ピナ・パウシュ 踊り続けるいのち』では3Dにも挑戦。第84回アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞にノミネートされている。