1月8日、シブリング(Sibling)がロンドンで2017-18年秋冬コレクションを発表した。遊び心たっぷりに、独自の世界観を創る同ブランドは今季、カタルーニャ出身の建築家アントニオ・ガウディの作品、特にバルセロナに位置するグエル公園にインスパイアされた。
小さなタイルを敷き詰めたようなセーターやラッフルのフリルを何重にも重ね合わせたニットなど、曲線と曲面による斬新なデザインはガウディの建築物を彷彿とする。前半はオーバーサイズ気味のトップスに、ラメ糸を使用したタイトなサイクリングハーフパンツが大半を占めたが、中盤以降はボンバージャケットやジョガーパンツといった多彩なアイテムが登場。なかでも目を惹いたのは、地層をモチーフとしたイタリアのジャガード生地で仕上げたテーラードジャケット。イギリスが誇る高いテーラードの技術を引用したのは、シブリングがブリティッシュブランドを強調しているようだった。
さらにウィメンズのルックでは、エリザベス二世やダイアナ元妃を想起させる、ファーマルなスーツや帽子がルックを飾った。それらは華やかなグラフィックプリントを施したシルク素材が多様されたが、奇抜すぎることはなく、シックな印象を与える。
コスチューム的なアイテムの多いシブリングのこれまでのコレクションに比べると派手さには欠けるが、その分洗練されブラッシュアップされているようだった。新人デザイナーが多く輩出されるロンドンだが、シブリングをはじめとする中堅デザイナーも、確かに成長を続けていることが見てとれた。