今月、英国発のグローバル情報誌「モノクル(Monocle)」が新雑誌を創刊した。タイトルは「ザ・フォーキャスト(The Forecast)」。発行は年に1度(12月)で、トレンドに流されない「新しい雑誌」を目指す。
「次の1年に向けて、読者を刺激し良い展望が持てるような雑誌」と広報担当のエミリー・スミス(Emily Smith)さんは話す。初号では、世界中のコーヒー通やビジネスマンを魅了する「日本の喫茶店文化」やロシア情勢を取り巻くカザフスタンからの現地レポートなど、外交・デザイン・ファッションなどに精通した記者が新しい視点やテーマを提案している。また、モノクルが同誌のことを「Bookish(書物)」と呼んでいるように、雑誌に比べてやや小さめのブックサイズを採用している点も大きな特徴だ。
モノクルは、2007年に編集長のタイラー・ブリュレ(Tyler Brule)によりロンドンで設立。外交・デザイン・アート・ライフスタイルなどを扱う英文雑誌モノクルマガジンを軸に、ラジオ、カフェ、ショップなど幅広い分野で事業を行っている。ニューヨーク、イスタンブール、東京など8カ国に支局を持ち、日本では2011年に有楽町阪急メンズ館地下1階に世界初のモノクルカフェをオープンさせ、今年10月にはオフィスと融合した新しいショップ「モノクルショップ東京」を東京・富ヶ谷(東京都渋谷区富ヶ谷1-19-2 ルナロッサ渋谷1階)にオープンした。
「ポーター」「コム デ ギャルソン」、有田焼を始めとした日本のファッションブランド・伝統工芸品・地場産業とコラボレーションした商品を積極的に展開する他、近年ではホテルオークラの保存キャンペーンを行うなど日本文化の世界への発信にも力を入れている。
来年で設立8年目を迎えるモノクル。「新雑誌創刊は新しいチャレンジ」と話すように、世界の雑業業界をリードしてきたモノクルの新たな展開に注目が集まりそうだ。
The Forecastはモノクルショップ東京、モノクルカフェ他、都内一部の蔦屋書店や紀伊国屋書店等で販売。価格は2,500円。