マックスマーラ(Max Mara)が9月22日、17SSウィメンズコレクションをミラノで発表した。会場内を蔦や緑が生い茂る熱帯雨林のステージに仕上げ、従来のマックスマーラの都会的でエレガントなイメージとは異なり、ショーが始まる前からオーディエンスの胸を躍らせた。
コレクションテーマは「トロピカルモダン」。建築家・デザイナー・知識人として知られるリナ・ボ・バルディ(Lina Bo Bardi)にインスパイアされ、現代女性に向けて官能性と現代性をミックスした、全く新しいコンセプトを打ち出した。
ファーストルックはジジ・ハディッド(Gigi Hadid)が、ジャングル柄のボディスーツで登場。豊かな動植物をモチーフとする華やかなプリントや、ボ・バルディの建築の特色である正確な幾何学構造を模したパッチワークが続いた。クラシックで伝統的な要素の一方で、最新のテクノロジーも積極的に取り入れている。スポーツウェアに使用される高性能ジャージーやナイロンをボディにフィットするドレスに採用し、デザインアイコンであるコート「101801」のハイテクバージョンなど、挑戦的な試みが見られる。足元は安定感と実用性のあるウッドソールのテクノクロッグで、アスレチックでありながら官能的な雰囲気を放つ。
冷静かつ奔放、端正かつ贅沢、ハイテクでありながら芸術的。ボ・バルディの作品のように、相反する要素をミックスさせ、壮大な思想を持つ女性のために捧げられた同コレクション。マックスマーラの現代性への挑戦は、見事に正しい方向へと舵を切ったようだ。