理想と現実の狭間で、いい人を演じていても、頭の片隅で今の生活すべてを投げ打って、欲望に溺れてみたいと妄想したことはありませんか? ときにはセクシーに、ときには乙女のように……。そんな妄想を現実へと導いてくれるのが、ジェラルド・ギスランが調合した「イストワール ドゥ パルファン」のフレグランス。
歴史上や神話に登場する人物をイメージしたフレグランスは、独創的かつ官能的な香りで、その香りを纏えば、その人物が乗り移ったかのように、我を忘れ大胆に開放でき、また、恋人や意中の嗅覚を刺激し、脳裏に焼きついて離れない、離さない、そんな魅惑的なアイテム。目に見えないものだからこそ、香りの持つ鮮烈なインパクトは、妄想を無限大に掻き立て、まさに新たな一面を発見できる最高のツールなのです。
「イストワール ドゥ パルファン」のシリーズの中でもおすすめなのが、スペイン伯爵令嬢からナポレオン3世の皇后になった、アンダルシアンの宝石と呼ばれたウジェニー・ド・モンティジョを体現した、ホワイトフラワーとパチョリの官能的なアンバー調のフレグランス「1826 オードパルファム」(60ml 1万1,970円、120ml 1万9,950円)。鉄の処女と呼ばれたウジェニーは、父親譲りの勇敢さと彼女の美しさの評判は、フランスだけではなく、ヨーロッパ各国まで広まり、最終的にはナポレオン3世が射止めたとか。情熱のおもむくままに突き進んだ彼女の姿は、眩しく映り、まさに憧れの存在。そんな彼女が、ナポレオン3世だけに見せた本当の姿は、センシュアルだったに違いない。現在、第一線で活躍しているキャリアウーマンが、ふと肩の力を抜いたときの哀愁漂う表情にマッチする逸品。
性の開放を叫び、同性も対象とした華麗な恋愛遍歴で有名な小説家 シドニー=ガブリエル・コレットを体現した「1873 オードパルファム」(60ml 1万1,970円、120ml 1万9,950円)。コレットは、さまざまな文学賞を受賞しながらも、プライベートでは、3度の結婚を経験し、同性愛も謳歌するなど、優れた文才と自由で官能的な生活両方で賞賛されたとか。そんなハッピーでセンシュアルな彼女をイメージした香りは、甘美なホワイトローズと弾けるようなタンジェリンとレモンをメインに調合。いかなるときもポジティブかつアグレッシブで、裏表のない竹を割ったような性格は、まるでスポーツを楽しむかのようにSEXに対してもオープンで、後腐れなくさまざまな男性と激しく求めあったのだろう。今を存分に楽しみたい好奇心旺盛なあなたの背中を、さらに押してくれる盟友となるでしょう。
女スパイとして世界で最も有名なマタ・ハリをイメージした「1876 オードパルファム」(60ml 1万1,970円、120ml 1万9,950円)。オランダ人の父とジャワ人の母から生まれ、幼少期は裕福な日々を過ごし、父の事業が失敗後、没落。そこから数奇な運命に翻弄され、女スパイ以外にも、ダンサーや高級売春婦など複数の顔を併せ持つハリ。そんな彼女をイメージした香りは、ジャスミンやブラックカラント、ムスクをミックスしたグラマラスなオリエンタルフローラルは、エキゾチックな容姿とミステリアスな表情にぴったり。時代や環境に逆らうことなく、求められている状況に身を捧げたハリは、儚げ。いつかあの人のそばに寄り添いたいと、募らせた想いは他言せず、そっと心の奥深くに留めているあなたの存在を、彼にふと気づかせる媚薬となるでしょう。
現状を変えたい、でも変える勇気のないあなたを手助けしてくれるのが、きっとこれらのフレグランス。なりたい自分に見合った香りに身を包めば、本能の赴くままに素直な気持ちで行動ができるはずです。
取材協力:
ドゥーブルアッシュ