米国版『ヴォーグ(VOGUE)』の編集長アナ・ウィンター(Anna Wintour)は、1949年11月3日生まれ。イギリス・ロンドン出身。
父親は雑誌『イヴニング・スタンダード(Evening Standard)』の編集者で、彼の影響で10代の頃からファッションに興味をもつようになった。14歳でエステやヘアサロンに通い美容に気を使っていた。父の紹介により15歳でファッションの発信地であったBibaで働き始める。16歳で高校を中退し、老舗百貨店ハロッズのトレーニングプログラムに入学した。退学理由はスカートの丈を注意されたことだったという。
70年に『ハーパーズ&クイーン(Harper's & Queen)』の編集アシスタントとしてファッション業界に入り、75年にニューヨークに渡り『ハーパーズ・バザー(Harper's BAZAAR)』のファッションエディターに昇格するが、9ヶ月で解雇となってしまう。その後、様々な雑誌の編集を手掛け、83年に米国版ヴォーグのクリエーティブディレクターに抜擢された。
86年に英国版ヴォーグの編集長に就任し、それまで保守的だった同雑誌を最先端のトレンド誌に成長させた。88年には38歳にして、米国版ヴォーグの編集長に抜擢された。ファッションショーには最先端のブランドを身にまとって登場し、最前列に位置取る。ボブカットとサングラスがトレードマークとなっており、ファッションアイコンとして常に注目を集めている。
06年公開の映画『プラダを着た悪魔』で、メリル・ストリープ(Meryl Streep)が演じた鬼編集長のモデルとも言われている。09年のドキュメンタリー映画『ファッションが教えてくれること』では、彼女の雑誌編集や私生活に密着している。