キプリング2/2--バッグチャームのパイオニア【INTERVIEW】

2013.11.05

――キプリングと言えばモンキーのチャームが思い浮かびます。

Tina:ブランド名は、ノーベル賞作家のラドヤード・キプリングに由来し、ロゴに使ったモンキーは、彼の著作『ジャングルブック』に登場するモンキーをブランドの創設者がロゴに使ったのが始まりです。チャームは当初は付いていませんでしたが、モンキーのロゴがとても好感を持たれていると知って、80年代にチャームを付けることを決めたのです。モンキーのチャームは、またたく間に大人気となり、キプリングといえばモンキーというように世界中の人に愛される、まさにブランドのアイコンとなりました。モンキーは“くよくよしない”シンボルのようなもの。バッグに遊びを取り入れたようなものです。今ではどこのブランドでもやっていますが、実はバッグにチャームをつけるという発想は、キプリングがパイオニアなんです。今後は、モンキーをモチーフにしたアクセサリーなどを販売することも考えています。モンキーとともに、さらに多くの顧客に楽しんでいただきたいですね。

――では、日での展開について宮部貴之社長に伺います。日本でも、子育て世代を中心に同種のバッグが支持されていますし、もっとブレイクしてもいいんじゃないかと思われるブランドでした。

宮部:今年1月から契約を結び、ブランドとして日本では再スタートを切ることになります。キプリングには、日本で知られている以上に幅広い商品ゾーンがあります。そういう意味では顧客層も広く、日本ではその一部しか展開されていなかったんだなと再認識しました。幸い、表参道に適当な出店場所も見つかり、幅広いお客様にブランドをエンジョイしていただくことができるようになりました。

――今後の店舗展開はどうなりますか?

宮部:千葉パルコ、表参道、そして横浜と港北に2店、アウトレットも別に出していますので、現在既に5店になります。来年も少なくとも5店舗、本当は10店舗くらい出したいのですが、周囲との調整もありますので(笑)。2020年までにはコンセプトショップを50店舗ほど展開したいと考えています。かなり伸びしろのあるブランドだと思いますので、積極的に攻めていきたいと考えています。

――展開アイテムも広げていかれますか?

宮部:バッグだけでなく、小物、スカーフ、ブレスレット、ノートなどいろいろな周辺アイテムもスタートしました。バッグそのものも、従来目にしているキプリングとは違う新しいものが入ってきていますので、かなり幅広い展開になっていくと思います。

――若い方にアピールするアイテムも増えています。

宮部:十分響くアイテムだと思います。若い方のお声を聞いて、こういう商品もいけるなと勉強になりますので、それをブランドホルダーと話しながら導入していくという流れもできているので、本当に今後が楽しみです。
飯塚りえ
  • 左からL&Sコーポレーション代表取締役・宮部貴之氏、プロダクト&マーケティングのヴァイスプレジデントのティナ・デボ(Tina Debo)氏
  • アイコンのモンキーはデスクの脚にも用いられている
  • モンキーチャーム
  • モンキーチャーム
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