写真家・横田大輔による“焼却パフォーマンス”を収めた作品集【NADiffオススメBOOK】

2016.11.10

木曜日連載、アート・ブックショップ「NADiffナディッフ)」各店による今読むべき1冊。今週は、『MATTER / BURN OUT』。愛知名古屋の支店・ナディッフ愛知(愛知県名古屋市東区東1-13-2 愛知芸術文化センター地下2階)によるご紹介です。

■『MATTER / BURN OUT』

写真家・横田大輔は2016年10月23日に閉幕した「あいちトリエンナーレ2016」の参加アーティストコラムプロジェクトという企画内で、複数のアーティストと後藤繁雄のディレクションによる「トランスディメンション-イメージの未来形」(岡崎会場)に出品。ワックスがけした10万枚の出力紙を用いた巨大なインスタレーションを発表した。

『Matter』と名付けられた作品は写真を出力したロール紙を用いた作品で、これまでに展覧会「anima on photo」(Unseen Photo Fair Special Exhibition、2014、オランダ)、「Photo London」(2015、イギリス)、「JIMEI x ARLES : East West Encounters International Photo Festival(国際写真フェスティバル)」(2015、中国)等でその都度発展した形で発表され、メディアにも大きく取り上げられるなど注目を集めてきた。

2015年に中国・厦門市で発表されたインスタレーションは、展覧会会期終了後に空き地へ移動し、横田自身の手によって燃やされ、灰となる(Burn Out)プロセスが4000枚の写真に記録された。そのデータを再加工して新たな息を吹き込んだ新作が『MATTER / BURN OUT』である。

書は、廈門(アモイ)市での焼却パフォーマンスをまとめ写真集。付録の別紙には、「あいちトリエンナーレ2016」における『MATTER / VOMIT』の展示風景も載録している。

書籍情報】
『MATTER / BURN OUT』
発行元:アートビートパブリッシャーズ
言語:英語(付録別紙は日英併記)
ソフトカバー/304ページ/210×284mm
発刊:2016年9月
価格:6,000円(1,000部限定
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  • 『MATTER / BURN OUT』
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