メゾン マルジェラは、10月3日から17日まで、メゾン マルジェラ オモテサンドウで、メゾン マルジェラのシグネチャーハンドバッグ「5AC」ハッキングプロジェクトを展開します。
Courtesy of Maison Margiela
「5AC」は、2016年に発表されて以来、シーズンを越えてさまざまなスタイルで解釈されてきました。グラフィックデザイナーの田中義久と彫刻家の飯田竜太によるアーティストデュオNerhol、木版画に特化した作品を手掛ける大竹笙子、ドローイングを中心に様々な表現を手掛けるBIEN、テキスタイルデザイナーとデザインスタジオから成るNUNO | we+。今回のプロジェクトでは4組の日本人アーティストのレンズを通して「5AC」を再解釈します。
Courtesy of Maison Margiela
Nerhol
連続写真の積層した紙を彫刻することで知られるアーティストデュオ、 Nerholが創り出したのは、カンバスを用いてハッキングした「Canvas(Nusa)」です。カンバスを巡って日本文化を捉え直したときに、麻の紙に立ち返るべきと考えた二人は、職人の協力を得て、貴重な大麻(おおあさ)の繊維で紙を漉き、その紙を細切りし、紙を撚って糸にし、それを織機で織り100%麻の紙のカンバスをつくりました。この気が遠くなるほど手間のかかる行為は彼らにとって積層そのものと言えます。
Courtesy of Maison Margiela
平織りもしくはジャカード織りの使い分けで表情が変わるカンバスの表面を穴が開くほど擦り、削りとって、そこに牛の膠を塗り重ねています。表面でキラキラ光る膠と、荒く織られたカンバスを通して、「5AC」バッグの輪郭や素材が立ち現れてきます。カンバスの網目状に映り込む奥の空間、その空間の中に「5AC」を配置することで、バッグと作品の概念を重ね合わせます。
Courtesy of Maison Margiela
大竹笙子
日常で目にした情景を具現化する大竹笙子は、木版画を主な作品としています。作品制作だけでなく、本の挿画やファッションテキスタイルにも作品を提供する彼女が手掛けた「HACKED PATCHED」では、頭の中がハッキングされ出現したイメージが継ぎ接ぎされ増殖していく様子を表現。
Courtesy of Maison Margiela
ひとつのアイテムの中に異なるピースを融合させ、その機能やストーリーの記憶を呼び起こし新たな価値を見いだすメゾンのコード「メモリー・オブ」とも通ずる脳内パッチワークは、見る人の記憶をも誘起させる作品です。
Courtesy of Maison Margiela
BIEN
アニメーションやストリートカルチャーに影響を受けた独自のドローイング表現を中心に、映像、彫刻、インストラクション、インスタレーションなど、複数のメディアで作品を制作するBIEN。その作品は、私たち人類が作り出したイメージやフィクションという幻影と、不変的な物質が織りなすこの世界を紐解く試みです。「Visible observation for 5AC」には、複数のMDF彫刻と「5AC」マイクロが用いられました。1つの視点から正面性をもって鑑賞することを想定した絵画や映像は、異なる角度から見ることでそのモノが内包しているイマジナリーな見方から外れ、物質としての絵の具、キャンバスの裏地などの現実的な側面を見ることができます。つまり、イメージが付与された物質と、そうではないただの物質としてある物の境界が見えるのです。それは、物事が持つ様々な側面を私たちは一様には捉えきることができないことも表しています。
Courtesy of Maison Margiela
「5AC」というバッグが様々なサイズで展開されてきたことにより、小さいものはもはやアクセサリーとしての用途が強調され、バッグという形を保ちながらも、その既存の概念を壊しながら揺れ動く様が彼の彫刻のシリーズと重なります。通常は「バッグ」として認識している「5AC」が、その名称を外してしまえば彫刻作品と同様に実は一義的なジャンルで分けられない、何か得体の知れない物であり、異物としてそこに再び現れることを目的としています。
Courtesy of Maison Margiela
NUNO | we+
日本国内で布づくりを行う須藤玲子率いるテキスタイルデザインスタジオNUNOと、林登志也と安藤北斗が設立したコンテンポラリーデザインスタジオwe+が2022年12月より始動した協働プロジェクト、NUNO | we+ 。彼らが手掛けた「回転するキューブ - Inverse Equation」は、四角い刺繍片がテキスタイルの一部となり、ゆらゆら動くNUNOの刺繍布「スイング四角」の制作工程を3つのキューブで表現します。
Courtesy of Maison Margiela
本来、人目には触れないプロセスを主役に引き立て、「5AC」を包み込むことで、ベーシックなコードを反転させるメゾン マルジェラの哲学をトレースします。キューブは閉じられた空間でありながら、回転することで無限に広がる空間へと人々を誘います。
Courtesy of Maison Margiela
「5AC」
その名前の由来は、「133t speak(リートスピーク)」に着想を得てフランス語でバッグを意味する「SAC」を符号化し、「5AC」と表したもの。
Courtesy of Maison Margiela
会場・お問い合わせ:
Maison Margiela Omotesando
メゾン マルジェラ オモテサンドウ
住所 : 東京都渋谷区神宮前5丁目10-1 GYRE 1 階
営業時間 : 11:00~20:00 (不定休)
電話番号 : 03-5778-0891
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「5AC」は、2016年に発表されて以来、シーズンを越えてさまざまなスタイルで解釈されてきました。グラフィックデザイナーの田中義久と彫刻家の飯田竜太によるアーティストデュオNerhol、木版画に特化した作品を手掛ける大竹笙子、ドローイングを中心に様々な表現を手掛けるBIEN、テキスタイルデザイナーとデザインスタジオから成るNUNO | we+。今回のプロジェクトでは4組の日本人アーティストのレンズを通して「5AC」を再解釈します。
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Nerhol
連続写真の積層した紙を彫刻することで知られるアーティストデュオ、 Nerholが創り出したのは、カンバスを用いてハッキングした「Canvas(Nusa)」です。カンバスを巡って日本文化を捉え直したときに、麻の紙に立ち返るべきと考えた二人は、職人の協力を得て、貴重な大麻(おおあさ)の繊維で紙を漉き、その紙を細切りし、紙を撚って糸にし、それを織機で織り100%麻の紙のカンバスをつくりました。この気が遠くなるほど手間のかかる行為は彼らにとって積層そのものと言えます。
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平織りもしくはジャカード織りの使い分けで表情が変わるカンバスの表面を穴が開くほど擦り、削りとって、そこに牛の膠を塗り重ねています。表面でキラキラ光る膠と、荒く織られたカンバスを通して、「5AC」バッグの輪郭や素材が立ち現れてきます。カンバスの網目状に映り込む奥の空間、その空間の中に「5AC」を配置することで、バッグと作品の概念を重ね合わせます。
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大竹笙子
日常で目にした情景を具現化する大竹笙子は、木版画を主な作品としています。作品制作だけでなく、本の挿画やファッションテキスタイルにも作品を提供する彼女が手掛けた「HACKED PATCHED」では、頭の中がハッキングされ出現したイメージが継ぎ接ぎされ増殖していく様子を表現。
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ひとつのアイテムの中に異なるピースを融合させ、その機能やストーリーの記憶を呼び起こし新たな価値を見いだすメゾンのコード「メモリー・オブ」とも通ずる脳内パッチワークは、見る人の記憶をも誘起させる作品です。
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BIEN
アニメーションやストリートカルチャーに影響を受けた独自のドローイング表現を中心に、映像、彫刻、インストラクション、インスタレーションなど、複数のメディアで作品を制作するBIEN。その作品は、私たち人類が作り出したイメージやフィクションという幻影と、不変的な物質が織りなすこの世界を紐解く試みです。「Visible observation for 5AC」には、複数のMDF彫刻と「5AC」マイクロが用いられました。1つの視点から正面性をもって鑑賞することを想定した絵画や映像は、異なる角度から見ることでそのモノが内包しているイマジナリーな見方から外れ、物質としての絵の具、キャンバスの裏地などの現実的な側面を見ることができます。つまり、イメージが付与された物質と、そうではないただの物質としてある物の境界が見えるのです。それは、物事が持つ様々な側面を私たちは一様には捉えきることができないことも表しています。
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「5AC」というバッグが様々なサイズで展開されてきたことにより、小さいものはもはやアクセサリーとしての用途が強調され、バッグという形を保ちながらも、その既存の概念を壊しながら揺れ動く様が彼の彫刻のシリーズと重なります。通常は「バッグ」として認識している「5AC」が、その名称を外してしまえば彫刻作品と同様に実は一義的なジャンルで分けられない、何か得体の知れない物であり、異物としてそこに再び現れることを目的としています。
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NUNO | we+
日本国内で布づくりを行う須藤玲子率いるテキスタイルデザインスタジオNUNOと、林登志也と安藤北斗が設立したコンテンポラリーデザインスタジオwe+が2022年12月より始動した協働プロジェクト、NUNO | we+ 。彼らが手掛けた「回転するキューブ - Inverse Equation」は、四角い刺繍片がテキスタイルの一部となり、ゆらゆら動くNUNOの刺繍布「スイング四角」の制作工程を3つのキューブで表現します。
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本来、人目には触れないプロセスを主役に引き立て、「5AC」を包み込むことで、ベーシックなコードを反転させるメゾン マルジェラの哲学をトレースします。キューブは閉じられた空間でありながら、回転することで無限に広がる空間へと人々を誘います。
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「5AC」
その名前の由来は、「133t speak(リートスピーク)」に着想を得てフランス語でバッグを意味する「SAC」を符号化し、「5AC」と表したもの。
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会場・お問い合わせ:
Maison Margiela Omotesando
メゾン マルジェラ オモテサンドウ
住所 : 東京都渋谷区神宮前5丁目10-1 GYRE 1 階
営業時間 : 11:00~20:00 (不定休)
電話番号 : 03-5778-0891