世界屈指の文化都市“京都”にて4月15日から5月14日まで、国際的な写真祭「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2017」が開催される。
「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」は、京都の趣きのある歴史的建造物やモダンな近現代建築の空間にて、国内外の重要作家の貴重な写真作品や写真コレクションを展示する写真祭。回を重ねるごとに好評を博しており、第4回までに約25万人が来場している。
第5回となる今回は、国内外のアーティストが“LOVE”をテーマに、京都の寺社や町家などにて新作や撮りおろし作品を発表。写真家の荒木経惟は、名勝とされる池泉廻遊式庭園にて最新作「机上の愛」を日本初公開。同作では、人形や人体模型の一部や花などといった机の上に置かれたオブジェなどが写し出された。ラファエル・ダラポルタ(Raphael Dallaporta)は、約3万6千年前の人類最古の壁画が残ると言われる世界遺産のショーヴェ洞窟の作品を発表。保護のため非公開となっているショーヴェ洞窟に6 時間のみ立ち入りを許され、独自の手法で洞窟を360 度撮影したダラポルタが、立体的に配置された4K のLED パネルへ作品を投影したインスタレーションとプリントでショーヴェ洞窟の幻想的かつ礼厳な空間を再現する。
パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)やアンディ・ウォーホル(Andy Warhol)など、名だたる著名人をシャッターに収めた”ポートレートの巨匠”として知られるアーノルド・ニューマン(Arnold Newman)は、貴重なオリジナルプリントなどを集めた国内初の大回顧展を開催。「BMW アート・カー by アンディ・ウォーホル」も特別展示される。20 世紀後半にもっとも影響力のあったアーティストのひとりであるロバート・メイプルソープ(Robert Mapplethorpe)は、シャネル銀座ビルディングの設計を手掛けた建築家のピーター・マリーノ(Peter Marino)のプライベートコレクションより、自然美と肉体美、束縛と破壊をテーマにした作品を展示する。
その他、被写体の持つ生命力をダイナミックに捉えたポー トレートで世界的に高く評価されているイサベル・ムニョス(Isabel Munoz)や、若手写真家の登竜門をめざすべく設立した「KG + AWARD」で16 年度グランプリを受賞した香港のヴィジュアルアーティストのヤン・カレン(Yan Kallen)などの作品も展示される。
また、会期中は数カ所の展覧会を廻る週末ガイドツアーやトークイベント、体験型ワークショップなどのイベントも用意。インターナショナル・ポートフォリオレビューや、展示作家から写真制作を多角的に学べるマスタークラスなどの学生・アマチュア・プロに向けた企画も行われる。