世界中のフェスや音楽番組のMCとして活躍する音楽・映画パーソナリティ奥浜レイラさんに今月注目すべきアーティストを訊く、音楽コラム連載。
ストリーミングサービスが広がり、国内のみならず世界の音楽トレンドもリアルタイムでキャッチできる時代。Spotifyのトップチャート(最も再生回数が多い曲)、バイラルチャート(SNSでいま話題の曲)を賑わす、いま旬のアーティストは? 今回は、2019年内に来日を控えた、要注目の新鋭アーティストを教えてもらいます!
2019年もいよいよ残り3ヶ月。夏から秋にかけては音楽フェスも多く開催され、屋外で音楽を浴びる気持ちよさを堪能した方も多かったはずですが、ここからはアーティストの単独来日公演が多く、屋内でじっくりと音楽に浸るのが楽しい季節です。
海外のビッグ・アーティストの来日も控えていますが、センス溢れる若いアーティストの公演も豊富。実際すでに海外では急成長しているアーティストでも、日本公演だと小規模なキャパシティの会場になることも多いので、今のうちにチェックしておきたいところ。今回は将来の音楽シーンを担っていく要注目の新人アーティストを、日本公演の情報と合わせてご紹介します。
ガス・ダパートン
まず、11月28日代官山ユニットにて初来日公演を行うガス・ダパートン(Gus Dapperton)はとても魅惑的。近年のアメリカの音楽シーンの中でも特に尖った個性の、NY出身の新たな男性ポップ・アイコンです。昨年Netflixの人気ドラマ『13の理由』シーズン2のサウンドトラックに楽曲が起用されて、あっという間に1億回近いストリーミング回数を記録。
トレードマークになっている特徴的な髪型や髪色、ユニークなファッションも注目されています。色めいたカリスマを感じさせる彼の佇まいは、この初の日本公演で生で確認したい。
ドリーミングなサウンドと生々しくむき出しな歌声が、キャッチーなメロディーと共に胸を掴むみずみずしいデビューアルバムは、ポップ・ミュージックの新たな現在地を見せてくれます。
それから、2018年の日本ツアーはソールドアウト、フジロックでも破天荒なパフォーマンスが話題になったロサンゼルスのバンド、スタークローラー(Starcrawler)が12月に帰ってきます。なんといっても、女性ヴォーカリストのアロウ・デ・ワイルド(Arrow de Wilde)の唯一無二の佇まいに惚れ惚れ。
音楽界での女性の振る舞い方の概念を思いっきり壊すその暴れっぷりと、ロック・ファンの血を沸かせるサウンドはとてもドラマチック。そのカオスの中でふと繊細なメロディー触れると、思わずグッときてしまいます。音源だけでなくパフォーマンスもセットで、魅力を最大限に感じられる期待の大型新人。12月4日は恵比寿リキッドルーム、5日は大阪、6日には名古屋での公演も予定されていますが、前回の公演はチケットが売り切れているのでお出かけの計画はお早めに!
ステラ・ドネリー
今年のフジロックフェスティバルでのステージも大好評だったオーストラリア出身の女性シンガー、ステラ・ドネリー(Stella Donnelly)も12月に再来日予定。お団子ヘアで登場し、ギターを弾きながら愛らしいダンスを披露したり、ブーツを脱いで足をバタバタさせたりと、その愛くるしさに虜になった人も多かったはず。そのキュートな姿はジャーナルスタンダードとコラボしたフォトTシャツになっていて、あっという間にファンが増殖中です。
ただ、彼女のさらなる魅力はその歌詞の世界にあります。性被害者が声を上げると逆に非難されることへの疑問や、人種差別、日常に溢れるセクハラなど、人間関係や社会全体の“毒”をウィットに富んだ節回しで軽やかに歌っていて、彼女らしく一石を投じています。なんてったって彼女のデビューアルバムのタイトルは『猛犬注意』ですから、サウンドの柔らかさとは裏腹に、その精神は新世代のパンク・ガールとも言えそう。今回の日本公演は12月11日に渋谷クラブクアトロ、12日は大阪での公演もあり。この規模の会場で観られるのは、ひょっとしたら最後かもしれません。是非この機会に目撃してください!
年末から来年の春先まで、魅力的な海外アーティスト公演が目白押しです。ビッグ・アーティストの公演で迫力を味わうのも楽しいですが、磨かれつつある原石の輝きに出会うのも静かな興奮があります。単独公演で是非そのきらめきを堪能してください!
ストリーミングサービスが広がり、国内のみならず世界の音楽トレンドもリアルタイムでキャッチできる時代。Spotifyのトップチャート(最も再生回数が多い曲)、バイラルチャート(SNSでいま話題の曲)を賑わす、いま旬のアーティストは? 今回は、2019年内に来日を控えた、要注目の新鋭アーティストを教えてもらいます!
奥浜レイラの音楽のすすめ vol.5
__________________________________
2019年もいよいよ残り3ヶ月。夏から秋にかけては音楽フェスも多く開催され、屋外で音楽を浴びる気持ちよさを堪能した方も多かったはずですが、ここからはアーティストの単独来日公演が多く、屋内でじっくりと音楽に浸るのが楽しい季節です。
海外のビッグ・アーティストの来日も控えていますが、センス溢れる若いアーティストの公演も豊富。実際すでに海外では急成長しているアーティストでも、日本公演だと小規模なキャパシティの会場になることも多いので、今のうちにチェックしておきたいところ。今回は将来の音楽シーンを担っていく要注目の新人アーティストを、日本公演の情報と合わせてご紹介します。
ガス・ダパートン
まず、11月28日代官山ユニットにて初来日公演を行うガス・ダパートン(Gus Dapperton)はとても魅惑的。近年のアメリカの音楽シーンの中でも特に尖った個性の、NY出身の新たな男性ポップ・アイコンです。昨年Netflixの人気ドラマ『13の理由』シーズン2のサウンドトラックに楽曲が起用されて、あっという間に1億回近いストリーミング回数を記録。
トレードマークになっている特徴的な髪型や髪色、ユニークなファッションも注目されています。色めいたカリスマを感じさせる彼の佇まいは、この初の日本公演で生で確認したい。
この投稿をInstagramで見る
ドリーミングなサウンドと生々しくむき出しな歌声が、キャッチーなメロディーと共に胸を掴むみずみずしいデビューアルバムは、ポップ・ミュージックの新たな現在地を見せてくれます。
スタークローラー
それから、2018年の日本ツアーはソールドアウト、フジロックでも破天荒なパフォーマンスが話題になったロサンゼルスのバンド、スタークローラー(Starcrawler)が12月に帰ってきます。なんといっても、女性ヴォーカリストのアロウ・デ・ワイルド(Arrow de Wilde)の唯一無二の佇まいに惚れ惚れ。
音楽界での女性の振る舞い方の概念を思いっきり壊すその暴れっぷりと、ロック・ファンの血を沸かせるサウンドはとてもドラマチック。そのカオスの中でふと繊細なメロディー触れると、思わずグッときてしまいます。音源だけでなくパフォーマンスもセットで、魅力を最大限に感じられる期待の大型新人。12月4日は恵比寿リキッドルーム、5日は大阪、6日には名古屋での公演も予定されていますが、前回の公演はチケットが売り切れているのでお出かけの計画はお早めに!
ステラ・ドネリー
今年のフジロックフェスティバルでのステージも大好評だったオーストラリア出身の女性シンガー、ステラ・ドネリー(Stella Donnelly)も12月に再来日予定。お団子ヘアで登場し、ギターを弾きながら愛らしいダンスを披露したり、ブーツを脱いで足をバタバタさせたりと、その愛くるしさに虜になった人も多かったはず。そのキュートな姿はジャーナルスタンダードとコラボしたフォトTシャツになっていて、あっという間にファンが増殖中です。
ただ、彼女のさらなる魅力はその歌詞の世界にあります。性被害者が声を上げると逆に非難されることへの疑問や、人種差別、日常に溢れるセクハラなど、人間関係や社会全体の“毒”をウィットに富んだ節回しで軽やかに歌っていて、彼女らしく一石を投じています。なんてったって彼女のデビューアルバムのタイトルは『猛犬注意』ですから、サウンドの柔らかさとは裏腹に、その精神は新世代のパンク・ガールとも言えそう。今回の日本公演は12月11日に渋谷クラブクアトロ、12日は大阪での公演もあり。この規模の会場で観られるのは、ひょっとしたら最後かもしれません。是非この機会に目撃してください!
年末から来年の春先まで、魅力的な海外アーティスト公演が目白押しです。ビッグ・アーティストの公演で迫力を味わうのも楽しいですが、磨かれつつある原石の輝きに出会うのも静かな興奮があります。単独公演で是非そのきらめきを堪能してください!
世界中のSNSで今一番話題の曲を知れるバイラルチャートは毎日更新! ぜひチェックを。
【プロフィール】
奥浜レイラ
音楽・映画パーソナリティ。映画の舞台挨拶や、音楽番組のMCとしても活動中。現在、女性誌『GINZA』の新譜紹介コーナーの執筆を担当。海外の音楽フェスに足を運ぶのが趣味。
【問い合わせ】
スポティファイ(Spotify)
www.spotify.com
奥浜レイラ
音楽・映画パーソナリティ。映画の舞台挨拶や、音楽番組のMCとしても活動中。現在、女性誌『GINZA』の新譜紹介コーナーの執筆を担当。海外の音楽フェスに足を運ぶのが趣味。
【問い合わせ】
スポティファイ(Spotify)
www.spotify.com