【ルック】ロエベがパリで2023年秋冬ウィメンズコレクションを発表

2023.03.06
ロエベは、3月3日にパリのヴァンセンヌ城で2023年秋冬ウィメンズコレクションを発表しました。


FW23メンズコレクションから継続される還元主義的実践――さらに先鋭的に、大胆に。伝統的な建造物に設えられた白いキューブの内部で、アーティスト、ララ・ファヴァレットによるコンフェッティのキューブが散点します。



世界がかつてなく外交的なムードを謳歌する中、ロエベのFW23ウィメンズランウェイはシルエット、テクスチャー、光と素材の関係を顧みる内向的なスタンスを提示します。レザー、ダッチェスシルク、サテン、ベルベット、カシミヤニット、羽毛、クリスタル。黒、ブラウン、キャメル、白、赤。際立つパステル。



ぼかしの概念を通じて、ファッションは現在ではなくその先にあることを示唆します。「今はまだおぼろげな何か」に目をこらすこと。焦点のあたるものとあたらないものの緊張関係が心地よいテンポを生み出します。



SS23のピクセルアイテムはさらに曖昧な輪郭に。ドレストレンチコート、フェイクファーコートは物体から「印象」へ――幻影、あるいは去来を繰り返しやがて刻まれる記憶のように。カーディガンもまたステッカーへと変貌。



要素の純粋性へ。たった一つの要素から、最もシンプルな形を追求。単一のディテールや操作が生み出すシルエット。折り畳まれたアーム、ピンでつくられたボリューム、バッグのチェーンによるドレープ、途中での折り返し、崩れ落ちるブーツ



徹底して問われるプロポーション。流体性、垂直性、ドレープやカーブ、鋭く差し挟まれるコンパクトなシェイプ。



スクイーズバッグが登場。魅惑的にしなやかなレザーに、やわらかなハンドルとドーナツチェーンをそなえた新作。オーバーサイズのパズルトートやパセオバッグ、巣のように編まれたレザーバスケット。ラウンドトゥブーツや、大ぶりのボウタイや影を宿したスレンダーパンプス。切り替わるフォーカス。純化のコレクション。




アート作品について
ロエベは、アーティストのララ・ファヴァレット(1973年生、イタリア・トレヴィーゾ出身)と再びコラボレーションし、作家にとって最大規模の作品となる約10トンのカラフルなコンフェッティと21のキューブからなるインスタレーションを制作しました。空間全体に配置され、モデルの歩行によって徐々に侵食されることで移り変わる景色を生み出します。建造物と廃墟の間を探求するファヴァレットは、しばしば揮発性の高い、または壊れやすい材料を用いることで崩壊の必然性をはらんだ作品を制作しています。各キューブは、接着剤や骨組みを使わず、数時間を費やしてコンフェッティを人力で圧縮することによって作られます。キューブの色とその配合は特定の映画の静止画から取り出されており、今回のインスタレーションでは2019年のアリ・アスターの映画『ミッドサマー』が引用元となりました。コンフェッティはショーの終了とともに回収され、将来のインスタレーションで再利用されます。
協力:Galleria Franco Noero



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編集部
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