G.V.G.V.が2013年春夏コレクションを発表した。テーマはインセクト(昆虫)とユートピア(楽園)を掛け合わせた「インセクトピア」。
前半はシャーベットグリーン、淡いブルーのフラワープリントなどが続く。が、昆虫の羽模様をプリントしたワンピースが登場したあたりから、次第に色が毒々しく変容していく。亜熱帯の昆虫からインスパイアされた黒地にグリーンのぼかしプリントや紺地にオレンジのドット模様、虫の体表面模様のようなグラフィックが様々なアイテムに落とし込まれる。素材はフューチャリスティックの要素を持ち、ぬめ感のあるパテント素材や、玉虫レザーが登場した。
シルエットも昆虫を意識している。眉や蛹のようなコクーンシルエットが登場。スカートではウエストのタックや先に水平にダーツをたたみ、丸みを生む。トップスでは、袖をサイドで切り替え、肘にダーツを取るなどして湾曲させたシルエットとしている。ワンピースではパターンを複雑に切り替えたり、タックを取ったりして昆虫の体節のようなディテールを見せた。タイトスカートの上にフレアスカートを縫い付けるなど羽の重なりをイメージし、シルエットのレイヤードを提案。
「フューチャリスティックなユートピアを描きたかった。昆虫の要素はプリントやカッティングに落とし込むようにした」とデザイナーのMUG(マグ)は語る。