「シアタープロダクツ(THEATRE PRODUCTS)」が14SSコレクションを発表した。デザイナーは武内昭と藤原美和。テーマは「キャビン(CABiN)」。高原の中にある別荘で過ごすリラックス着をイメージしたという。
会場は、ホテルのスイートルーム。ニューオーリンズジャズが流れる中、隣室からヌードカラーのカーディガンとランジェリー姿のモデルが登場。「下着は室内着の象徴。今回は室内着と外着の境目がゆるやかなリラックスウエアを提案したくて、それを象徴するようなファーストルックにした」と藤原。髪型はサイドパートで片耳を隠すボブのようなシルエットに結い上げられ、クラシックなムードに包まれた。
メインカラーはアイボリーと黒、ベージュ。素材はジョーゼットやサテンやシフォン、レースなどを使用している。柄には、ラケットや百合花のカットワークレースや、すずらんやティーセットのプリントなど、高原をイメージさせるモチーフが登場した。
ランジェリー素材のドレスや膝の位置でシェイプされたバレルシルエットのノースリープワンピースに加え、ショートパンツやテニスシューズ風のフラットシューズなど、フォーマルとカジュアルをミックスしたワードローブが提案された。また、5型のパンツシリーズは、スーパー120など瀧定大阪ならでは生地を用い、着心地良く、幅広いシーンで活躍するデザインに仕立てられている。
遊び心の効いた小物使いも特徴。小さなショッパー型バッグや、大きなテニスボールケースのようなバッグ、ビニールの三角パック状のピアス、フロントとバッグに異なる柄がプリントされたストッキングなどがコレクションを彩った。「小物で完成するブランドでありたい。店頭でもアクセサリーは大人気」と武内。
「現代生活における本当の贅沢さや豊かさとは?と考えたときに、避暑地に行きスポーツを楽しむような生活がその象徴だと思った。素材のつくり込みからカッティングまで、大人のための服を提案するブランドになってきたと思うし、それに若い人が憧れるようなブランドになれば」と両デザイナー。
今年8月に瀧定大阪の傘下に入ったが、「体制が変わってまだ数ヶ月なので、それによるクリエーションへの反映はまだこれから」と話したが、素材、仕立ての向上が明らかなコレクションだった。