音楽家のブライアン・イーノ(Brian Eno)は1948年5月15日生まれ。イギリス・サフォーク州出身。
ウィンチェスター美術学校在学中に電子楽器に興味を持ち、70年にロックバンド「ロキシー・ミュージック(Roxy Music)」にシンセサイザー奏者として加入。71年にファーストシングル『Virginia Plain』を発表すると、バンドは英音楽賞NMEアワーズの各部門で新人賞を獲得した。
73年にセカンドアルバム『For Your Pleasure』を発表後、ブライアンはロキシー・ミュージックを脱退。以降はソロ活動を行うことになる。74年にはアルバム『Here Come The Warm Jets』を発表。ロバート・フィリップなどの豪華ゲストを迎え、それまでとは違うポップなサウンドで注目された。
その後、ブライアンの作風は徐々に前衛的な曲調へと変化し、“アンビエント・ミュージック(環境音楽)”の先駆者としての地位を確立。78年のアルバム『Ambient 1: Music for Airports』は空港の環境音楽として作られ、そのサウンドは実際にニューヨークのラガーディア空港で使用された。近年ではWindows 95の起動音『The Microsoft Sound』を作曲したことでも知られている。
また、ソロ活動と並行してデヴィッド・ボウイのアルバム『Low』『Heroes』『Lodger』でレコーディングに参加。他にも、トーキング・ヘッズやU2のギタリストとして知られるロバート・フィリップのアルバムをプロデュースし、当時のロックシーンに大きな影響を与えた。日本でもYMOのライブアルバム『コンプリート・サーヴィス』のリミックスを担当している。