「イソップ(Aesop)」の渋谷店が、明治通りにオープンした。日本では5番目となる直営店で、目抜き通りに面した店舗は初となる。
店舗デザインはイソップの新丸ビル店や横浜ベイクォーター店と同様に、トラフ建築設計事務所が手掛けた。以前は印刷所だったスペースを利用し、古い壁をはぎ取った後に現れた窓から自然光を採り入れ、その光を鏡で反射するようデザインされている。棚とシンクは、スチールのそのままの色を生かした黒皮仕上げ。
イソップは、1987年にオーストラリアのメルボルンで誕生したスキンケア、ヘアケア、ボディケア製品のブランド。植物由来成分をベースとしつつ、安全性と有効性が確立された抗酸化物質などの非植物性成分については使用を認め、高品質の原料使用のため、欠品を起こすアイテムもこれまで店頭では見られた。その製品開発に加え、宣伝広告は行わないなど、ギリシャ語で「嘘偽りない」を意味するブランド名に則した企業姿勢が支持されている。
同ブランドのアジアマーケティング担当者によると、「現在世界中に60店以上の直営店を運営し、今後香港、ミュンヘン、ニューヨークでの店舗オープンを予定している。アジア市場では、日本、韓国、香港で売り上げが伸びている。日本におけるビジネスの特徴は、男性客が多いこと。世界的にみると20%が男性だが、日本では50%に上る。結婚式の引き出物に選ぶ人も多い」という。
ユニセックスなボトルデザインに加え、ペット用シャンプーからマウスウォッシュまで家族全員で使える商品ラインアップ、そしてアーティストやクリエーターの支援を積極的に行う独自の活動などの理由で、愛用者には建築家やデザイナー、ファッション関係者などが多い。
先日開催されたアートイベント「G-Tokyo」にも協賛し、銀座店ではポーランド生まれのアーティスト、ドミニク・レイマン(Dominik Lejman)、青山店では先鋭的な映像作品知られる河合政之の映像作品を上映した。