加速するサスティナビリティ化&ハイテク加工化
今シーズン全体的に目立ったのは、ダウンやウールなどの自然素材のサスティナビリティ化とハイテク加工化。それとハンティングやスキーなどウィンタースポーツに密接な専業ファクトリーメーカーブランドの好調さだ。
前回から引き続きプレス関係者ゲートのエントランスの特別ブースでアイスショーのインスタレーション展示や、ビームス(BEAMS)とのコラボラインの展示を行ったウールリッチ(WOOLRICH)や、今回ブランド誕生125 周年を迎えたバブアー(Barbour)も定位置のブースで過去のアーカイブの復刻モデルや話題性あふれるコンテンツを展開。前シーズンに発表され話題を集めているエンジニアド ガーメンツ(ENGINEERED GARMENTS)の鈴木大器とのコラボの第2弾、映画監督リドリー・スコット(Ridley Scott)とのコラボのディレクタージャケットなどが発表された。
さらに売り上げが前年比20%増と好調が続くヘルノ(HERNO)は、メインパビリオンでの通常ブースとは別に高機能サルトリアルラインのラミナー(LAMINAR)だけを紹介するブースを新たに設置。これまでのゴアテックスを使用した機能訴求だけではなく、ウール素材のコートの裏にメンブレンを貼り撥水性、透湿性などを加えたファッション性で進化したラミナーのラインアップの拡大をPRした。
さらにフランスの名門スキーブランドのロシニョール(ROSSIGNOL)は、メイン会場のフォルテッツァ・ダ・バッソでのブースではウエアラインを従来通り提案したが、今シーズン新たに発表されたフィリップ・モデル(Philippe Model)とのスニーカーのカプセルコレクションをフィレンツェ郊外のヴィラ・ビクトリアでお披露目した。
前シーズンから好調なダウンウエアは今シーズンも引き続き、バイヤーからの注目度は高く、各ブースも賑わいを見せた。羽毛を使用せずに「PLUMTECH®」という特殊ポリエステル素材の中綿でアニマルフリー・ダウンを打ち出しているセイブ・ザ・ダック(SAVE THE DUCK)や、カナダのムースナックルズ(MOOSE KNUCKLES)はグラウンドレベルに特別ブースを構え積極的なPRを展開。イタリアのコートブランドのパルト(PALTO)はリサイクルダウン「PURE」を使用した新ブランド、PLUMEを発表した。またリサイクル素材だけを使用した100%メイド・イン・イタリーのコレクションを展開するエコアルフ(ECOALF)もフォルテッツァ・ダ・バッソ内の「IPLAY」ゾーンと外部会場のストロッツィ宮殿で、カプセルコレクションのデュアル展示を行った。
「ダウンは2017-18年秋冬シーズンのマーケットが全世界的に好調だったことから、各ブランド2019-20年秋冬シーズンの企画に力が入ったのでは」と「Touch」のゾーンに出展しているナナミカ(nanamica)の本間永一郎社長は話しており、同ブランドでもダウンジャケットの新アイテムが提案されていた。日本からの出展ブランドは「継続出展により確実に取引先とのパイプが深まっている」(Y. & SONS)という声に代表されており、同ブランドと同様に和、着物の伝統的な文化や技術で市場開拓を図るヒロミ アサイ(HIROMI ASAI)は西陣織の手縫いのシルクツイード、新潟の栃尾紬、柿渋染めの縫い取りなどのテキスタイルを使用したジャケットなどを出展。セレクトショップなどとの取り組みが増えつつあるという。
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