ジャンポール・ゴルチエ(Jean Paul GAULTIER)によるゴルチエ パリ(GAULTIER PARIS)は、1月27日本社パーティルームを会場にショーを開催した。80年代から90年代初めにパリを席巻したクラブ、「ル・パラス」のエントランスを模したセットをランウェイ正面に設置。80年代のポップ・ダンスミュージックをBGMに、80年代スタイルのモデルたちがウォーキングした。この時代設定はゴルチエにとっては十八番だ。
イヴ・サンローラン(Yves Saint-Laurent)を彷彿とさせる円錐形のハットには、80年代にゴルチエが発表した鳥かごドレスを思わせるワンピースや、ビキニ風パーツをパッチワークしたドレスなどが合わせられ、当時のスタイルにゴルチエらしいユーモア溢れるアイデアをミックス。先頃亡くなったデイヴィッド・ボウイへのオマージュも忘れず、80年作『Fashion』がかかる中、70年代当時のボウイ風メイクのモデルが登場して歓声が上がった。
お祭り騒ぎのようなショーだったが、1点1点の完成度は高く、怪しい光を放つシリコン製レースのシースルードレスや、マットな樹脂をモチーフとしてペイントしたパンツなど、新しいテクニックを貪欲に取り入れる姿勢も崩さない。
フィナーレでは黒幕が上がってミラーボールが回る中モデルたちが熱狂的にダンスをし、ゴルチエ本人も踊りながら登場して会場を沸かせた。